サンタクロースに関する考察2
「サンタクロースと小人たち」(ISBN 4033272208)
という資料には、サンタクロース活動の実態がかなり詳しく描写されている。これによれば、
- サンタクロースは、配下の小人(Dwarves)を使って、プレゼントを配達している。
- サンタクロース自身は、小人たちの監督者としてクリスマスの夜に地球を周回する。 昨年のサンタクロースに関する考察1で、体の小さな生物による、高度に分業化されたプレゼント配送網の存在を推察したが、これらの点についてはおおきな誤りはなかったようである。NORADのサンタレーダーに毎年捕捉されているのは、やはり監督用の超音速機であろう。
残念ながら上の資料においても、いかにして子供の枕元にプレゼントを届けるかという点については伏せられていることから、重要な機密事項であると考えられる。それには、いくつか理由が考えられる。
日本の法規に照らしてみると、無断で他人の住居に侵入することは禁じられている。たとえ、煙突や窓が開け放たれていたとしても、住人の合意がなければ入ることはできない。この点については、法を迂回するいくつかの方法が考えられる。
- 小人は、上の資料では人間の姿で描かれているものの、人類とは異なる種であるため、国内法に抵触しない。
- サンタクロース一味が夜間に無断侵入することを容認している家庭を選んで、プレゼントを配っている。 前者の場合も、サンタクロース自身が人間あるいは法人であれば処罰される。後者の場合、日頃から、サンタ活動に対する考え方を伺い知るために、盗聴や尾行といった非合法な手法を使うのかもしれない。具体的な配達方法は明らかにする訳にはいかないのである。
昨年も考察したように、小人が実際には蟻のような微小生物あるいは液体生物といった、下手をすると嫌われそうな、サンタの使いにはとても見えない姿なのかもしれない。ミステリアスさを保つブランド戦略である可能性もある。
科学者としては、どのような方法で侵入するのか、ぜひ確かめてみたいと思うのは当然である。昨年、我が家では、サンタの手下の姿を捕捉するために、子供をキリスト教に改宗させ、日頃から良い子にしつけつつ、防犯カメラ十数台を家中に設置し、24時間態勢で監視を行った。クリスマスの夜には、容易に侵入できるように窓を開け、仮設の暖炉と煙突をおき、靴下をつって、サンタ一味の侵入にそなえた結果、、、
プレゼントは届かなかった(泣)。子供になじられたのは言うまでもない。