Networkism

water

(2008年3月13日、広島大学における第5回QuLiSシンポジウム「融合領域の科学」での講演要旨)

水は水素結合により、3次元的につながったネットワーク構造を形成します。逆に、ネットワークを構成する部品として水分子を見た場合、水分子はネットワークを形成するために必要な要素以外全くもたないミニマルな部品と言えます。このように、ネットワークを主体と考えると、それを構成する部品が何(水分子、シリコン、シリカ、etc.)であっても、同じようなネットワーク構造を持つ物質の間には、何か共通の物性があると考えられます。本講演の前半では、ネットワーク性液体である水とシリコンに共通に見られ、しかも他の物質では見られない様々な物性、とりわけ過冷却液体状態での物性が、どのようなネットワークの性質から導き出されているかを紹介します。

他方で、シリコンのネットワークとは異なり、水の水素結合ネットワークは有向ネットワーク(結合に向きがあるネットワーク)であり、このことが水に独特の物性を付与します。後半では、氷の中での高速なプロトン移動過程や、氷の融解過程に、有向ネットワークがいかにかかわっているかを、最近のシミュレーション結果をまじえて紹介します。

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